1. 複雑なタイポグラフィを簡単作成ファイル
  1. グラフィカルな地図を描く

 

  1. 複雑なタイポグラフィを簡単作成
  2. グラフィカルな地図を描く
  3. リピート機能とテキストで描く美しいレース模様
  4. デザインの 3D ロゴへの変換
複雑なタイポグラフィを簡単作成 #1

本チュートリアル内で使⽤する主な機能

⽂字タッチツール、Adobe Fonts

⼿順

1. ファイルを開いて、⽂字タッチツールを使⽤する

2. ⽂字を個別に変形する

3. Adobe Fontsからフォントを探して適⽤する

1

⼿順1/3

ファイルを開いて、⽂字タッチツールを使⽤する

Illustratorを起動し、ダウンロードした練習⽤サンプルファイル「font_touch_tool.ai」を開きます。

「環境に無いフォント」ダイアログが表⽰されたら、「⼩塚ゴシック」フォントのみアクティベートにチェックを⼊れて、「フォントをアクティベート」をクリックします。

他に環境に無いフォントが表⽰されていても、ここではいったん「閉じる」をクリックします。

2

⼿順2/3

⽂字を個別に変形する

アートボードに縦書きのテキストが配置されています。まずは1⽂字ずつ選択して変形していきましょう。

「ウィンドウ」→「書式」→「⽂字」を選択して、⽂字パネルを表⽰します。

右上のメニューをクリックし、ドロップダウンから「⽂字タッチツール」を選択します。

拡⼤∕縮⼩

パネルに表⽰された「⽂字タッチツール」ボタンをクリックし、2⾏⽬の「惚」の⽂字をクリックして選択します。

⽂字が四⾓で囲まれたら、左下のハンドルを外側にドラッグすると拡⼤します。内側にドラッグすると縮⼩します。⽂字を拡⼤∕縮⼩しても、前後の⽂字間は保持されます。

移動

⽂字タッチツールを選択したまま、2⾏⽬の「⾃」の⽂字をクリックし、下⽅向にドラッグして移動します。後ろの⽂字も、⽂字間を保持したまま下に移動します。

2⾏⽬の「ほ」の⽂字をクリックして選択し、右⽅向にドラッグして移動します。

回転

1⾏⽬の「み」の⽂字をクリックして選択し、四⾓の上のハンドルを右回りにドラッグして、⽂字を90度回転させます。

他の⽂字も変形してみましょう。レイヤーパネルを表⽰し、「deformation」レイヤーが変形の完成サンプルとなるので参考にしてみてください。

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⼿順3/3

Adobe Fontsからフォントを探して適⽤する

今度は、選択した⽂字にそれぞれ別のフォントを適⽤していきます。既存のフォントから選ぶほか、Adobe Fontsの豊富なフォントライブラリから選んで適⽤することもできます。

⽂字タッチツールを選択した状態で、5⾏⽬の「視」の⽂字を選択します。

⽂字パネルのフォント名の右にあるドロップダウンをクリックし、フォントリストを表⽰します。

「さらに検索」タブをクリックすると、Adobe Fontsに収録されたフォントの⼀覧が表⽰されます。

スクロールしながら好みのフォントを探します。フォント名の上にマウスポインターを置くと、選択した⽂字でフォントをリアルタイムにプレビューができます。

ここでは、「AB-marusan Regular」を適⽤します。フォント名の右にある雲のアイコンをクリックすると、「このフォントをアクティベートしますか?」のダイアログが表⽰されるので、「OK」をクリックします。

雲のアイコンにチェックマークが表⽰され、フォントの使⽤が可能になります。フォントを無効化(ディアクティベート)するには、チェックマークの付いた雲アイコンを再度クリックします。

同様に他の⽂字にもフォントを適⽤してみましょう。レイヤーパネルを表⽰し、「finish」レイヤーが完成サンプルとなるので参考にしてみてください。

1:AB-ryusen_fuyu Regular

2:源ノ明朝 Medium

3:AB-quadra Regular

4:DNP 秀英四号太かな Std Hv

5:AB-ryusen_fuyu Regular

6:墨東レラ-5

7:AB-digicomb Regular

8:AB味明-弘/EB

9:AB-intore Regular

10:FOT-スーラ ProN DB

11:ABベイビーウォーク

12:VDL テラG M

13:DNP 秀英明朝 Pr|N M

14:FOT-筑紫B丸ゴシック Std B

15:AB-marusan Regular

16:AB-tsurumaru Regular

17:AB-sekka Regular

18:VDL 黒明朝 M

19:AB-tanteidan Regular

⽂字タッチツールを使⽤すれば、今回のような複雑なタイポグラフィを作成する場合でも、テキストを個別に分けたりアウトライン化したりする必要がないため、修正作業も簡単におこなえます。タイトルやロゴ、⾒出しなどで⽂字に変化をつけたいときなど、ぜひ試してみてください。


2023年10月25日

グラフィカルな地図を描く

このチュートリアルでは、⼿描きの地図を下絵にし、線や図形を描いたり、アイコンを配置したり、Illustratorのさまざまな機能を使ってグラフィカルな地図を作成する手順を紹介します。まずは下の動画で⼀連の制作⼯程を確認しましょう。

本チュートリアル内で使⽤する主な機能

曲線ツール、アピアランス、シンボル、散布ブラシ、クリッピングマスク

⼿順

1. 曲線ツールで道路を描く

2. アピアランスで線路を表現する

3. シンボルでアイコンを配置する

4. 散布ブラシで複数アイコンを配置する

5. クリッピングマスクで不要な部分を隠す

1

手順1/5

曲線ツールで道路を描く

Illustratorを起動し、「ファイル」→「開く」から練習⽤サンプルファイル「move_card.ai」を選択して開きます。ファイルが開いたら、表⽰された⼿描きの地図の画像をクリックして選択します。メニューの「ウィンドウ」→「透明」を選択し、「不透明:13%」に設定します。レイヤーパネルを開き、「下絵」レイヤーの「ロックを切り替え」をクリックしてロックをかけておきます。

作業に⼊る前に、「曲線ツール」について説明します。曲線ツールは、アンカーポイントのハンドル操作を⾏うことなく、簡単に滑らかな曲線を描くことができます。アートボード上で3点以上のポイントをクリックすると、曲線を描くための「スムーズポイント」を作成できます。ポイントをダブルクリックすると「スムーズポイント」が「コーナーポイント」に変換され、直線や⾓を描くことができます。

描画を終了するときは、別の場所を「command(Mac)/Cntrol(Windows)」キーを押しながらクリックするか、最後のポイントで「esc」キーを押します。

それでは、スムーズポイントとコーナーポイントを切り替えながら曲線と直線が混在した道路を描いていきます。

レイヤーパネルで「道路」レイヤーを選択し、ツールバーから「曲線ツール」を選択します。スウォッチパネルを開き、「塗り:なし」、「線:⽩」に設定します。続いて、線パネルを開いて「線幅:10pt」に設定します。

① クリック → ② Shift+クリック(垂直線)、ダブルクリック スムーズポイントに切り替え → ③ クリック → ④ クリック → ⑤ クリック(曲線)、ダブルクリック(コーナーポイントに切り替え)→ ⑥ Shift+クリック(⽔平線)→ ⑦ command/control + クリック(描画を終了)

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⼿順2/5

アピアランスで線路を表現する

「曲線ツール」を選択した状態で、「塗り」を「なし」、「線」を「ブルー(C=48 M=0 Y=18 K=19)」、「線幅」を「5pt」に設定します。手順1と同じ容量で、直線と曲線で構成された線を描きます。

描いた線を選択し、メニューの「ウィンドウ」→「アピアランス」を選択し、アピアランスパネルを開きます。「線」を選択し、下部にある「選択した項目を複製」アイコンをクリックします。複製された線の⾊を「⽩」に、線幅を「3.5pt」に変更します。次に、線パネルで「破線」にチェックを⼊れ、「線分:8pt」、「間隔:8pt」に設定します。これで線路の完成です。

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⼿順3/5

シンボルでアイコンを配置する

アートボードの外にある信号のアイコンを選択します。メニューの「ウィンドウ」→「メニュー」を選択してシンボルパネルを開き、信号のアイコンをドラッグ&ドロップします。「シンボルオプション」ダイアログボックスが開くので、名前を「信号」と⼊⼒し、「OK」をクリックします。

シンボルパネルから信号のアイコンを地図上の最初の1ヶ所にドラッグ&ドロップで配置します。2ヶ所⽬からは「option(Mac) / alt(Windows)」キーを押しながらドラッグし、計5ヶ所に複製していきます。

すべて配置した後で、信号の形状を変更します。シンボルパネルの信号をダブルクリックすると、信号のアートワークが開きます。「ダイレクト選択ツール」で⻘い⻑⽅形をクリックし、ライブコーナーウィジェットを内側へドラッグして⾓丸に変更します。

余⽩の部分をダブルクリックすると、元のワークスペースに戻ります。5つの信号の形状がすべて変更されています。

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⼿順4/5

散布ブラシで複数アイコンを配置する

アートボードの外にある街路樹のアイコンを表⽰します。メニューの「ウィンドウ」→「ブラシ」を選択してブラシパネルを開き、街路樹のアイコンをドラッグ&ドロップします。「新規ブラシ」ダイアログボックスが開くので、「散布ブラシ」を選択して「OK」をクリックします。

「散布ブラシオプション」ダイアログボックスが開いたら、そのままの設定で「OK」をクリックします。

ツールパネルから「ブラシツール」を選択し、カーブした道路に沿って外側をなぞると、街路樹が散布されます。

レイヤーパネル下部の「新規レイヤーを作成」アイコンをクリックして、新規レイヤーを作成します。下絵に沿って⻑⽅形や円などの図形を描き、テキストを⼊⼒し、また、シンボルパネルに登録されている「Taxi」、「駅」、「Park」などのアイコンを配置して地図を仕上げていきます。地図が仕上がったら、「下絵」レイヤーの「表⽰を切り替え」をクリックして⾮表⽰にします。

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⼿順5/5

クリッピングマスクで不要な部分を隠す

最後に、⼀番上のレイヤーを選択した状態で、「⻑⽅形ツール」でドキュメントと同じサイズ(W100 × H148mm)の⻑⽅形を描きます。「command(Mac)/Control (Windows)+ A」キーを押してすべてのオブジェクトを選択し、メニューの「オブジェクト」→「クリッピングマスク」→「作成」を選択すると、はみ出した道路や線路など不要な部分がトリミングされます。

今回は、あらかじめ配置された⼿描き地図の画像を下絵にしましたが、⾃分で描いた地図や既存の地図データを下絵にして、オリジナルの地図を作成してみましょう。画像を読み込む場合は、メニューの「ファイル」→「配置」を選択します。


2023年10月25日

リピート機能とテキストで描く美しいレース模様

リピート機能をテキストに使用するとレース模様を簡単に作ることができます。

 

学習内容

コントロールパネルを表示する

コントロールパネルを表示させておくと、オブジェクトの調整がすばやくできます。

文字ツールで文字を入力する

文字ツールはその名の通り、文字を入力するためのツールです。今回は縦書きで入力します。

リピート機能のミラーを使う

ミラーは、ミラー軸を中心にアートワークが反転コピーされます。

リピート機能のラジアルを使う

ラジアルは、中心の点の周囲にアートワークが円形に分布されます。

アレンジしてみよう

塗りをお好きな色に変えてみましょう。テキストはアウトライン化していないので打ち替えることができ、文章を変えるとレースのデザインも変わります。また、フォントを変更すると雰囲気ががらっと変わります。

リピート機能のミラーを施したオブジェクトに、ラジアルではなくグリッドを使うと、パターンとしても使えます。

デザインの 3D ロゴへの変換